2014年10月31日(金)杉並公会堂小ホールにて行われた知人のリサイタルを聴きに行ってきました。
英子さんは、昭和音楽大学の講師仲間でウィーン国立音楽大学の先輩でもいらっしゃる方です。器楽の伴奏なら何でもできてしまうくらいの大きな力量をお持ちの方で、2人のお子さんを育てながら多忙な日々を送りつつ、今回は13年ぶりにリサイタルを開催されたとか。ベートーヴェン:ソナタop.110、ブラームス:6つのピアノのための小品op.118、ベルク:ソナタ、最後に、ウィーンフィル第1首席クラリネット奏者のペーター・シュミードル氏とN響次席チェロ奏者の藤村俊介氏を招いて、ツェムリンスキー:ピアノ・クラリネット・チェロのための三重奏op.3を演奏されました。
やわらかい音色でありながら力強い英子さんの演奏は、特にブラームスにおいてその良さが発揮されているように思いました。難曲を軽々弾いてしまうところがさすがです。そして、最後の三重奏はバランスがとても良く素晴らしい室内楽でした。この三重奏曲は、クラリネットのまろやかな音色が際立つ作品であり、幻想的で甘美な作風を持つツェムリンスキーの魅力を知ることができました。