27日から夏休み旅行で草津温泉に滞在しました。
受験生の娘は主にホテルで勉強するというので、
私は音楽祭へ。昔から草津で音楽祭をしていて、ウィーンからも多くの
演奏家が来られていることは知っていたものの、なかなか行く機会に
恵まれなかったんですが、今回はタイミングがぴったりでした。
なんと27日の演奏会には天皇皇后両陛下もいらしていて、
同じホールでお姿を拝見する機会にも恵まれました!
実はホテルも偶然同じでしたので、皇后陛下がお出かけになるお姿も
見られていたんですが、ホテルライフは規制が多いし、警察官やファンがたくさんいて、
大変なことの方が多かったのですが・・・。
話を演奏会に戻して・・・。27日の演奏会の目玉はシューベルトのピアノ五重奏曲
「ます」でした。ピアノは20才の時にウィーンで受講したオレグ・マイセンベルク氏の
マスターコースでも一緒だったクリストファー・ヒンターフーバー氏でした。
ほぼ同い年の彼がマスターコースで弾いていた曲は、シューベルトのソナタD-durや
ラフマニノフの前奏曲でしたが、マイセンベルク氏が受講生の中でもとりわけ彼に
目をかけていたことをよく覚えています。今では母校のウィーン国立音楽大学教授
なんですね。ピアニストとしても活躍中のようで、とても生き生きとした演奏で
完成度も高く、弦楽器奏者の方々をリードする素晴らしい演奏でした!
28日はあいにくの雨でしたが、この日はレッスン聴講をしたいと思っていた日
だったのでちょうど良かったです。午前中は、ヒンターフーバー氏のレッスンを
聴講し、午後はブルーノ・カニーノ氏の公開レッスンを聴講しました。
午前中のレッスンはやはりヒンターフーバー氏のを聴きたいと思い、
2時間ほどでしたが、聴かせていただきました。レッスンは受講生1名につき
1回45分なので、あっという間ですが、丁寧な内容で、実演もしてくださるし、
常に冷静で、安定した彼の人柄が表れていました。
私自身、よくレッスンしている曲も含まれていて、アプローチの仕方など参考に
なりました。
公開レッスンの方は、受講生の発表の場という要素もあるのでしょうが、
あの有名なカニーノ氏と期待して聴いたほどの感動はありませんでした。
場所が草津温泉ということもあるのでしょうが、セミナーの方は受講生以外の
人の姿はまばらで、案外ひっそりと開催されているんだなと思いました。
30日、音楽祭最後の演奏会にも行って来ました。この日はとてもおもしろい
プログラムで、初めに「ZOFOデュエット」ピアノ4手連弾による
ストラヴィンスキー「春の祭典」より第1部を演奏後、休憩へ。その後は、
チャイコフスキー「四季」(ピアノソロ)とヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集
「四季」を春・夏・秋・冬に分けて、それぞれ別のピアニスト、ヴァイオリニスト
が演奏するというものでした。その上、チャイコフスキーとヴィヴァルディを
交互に演奏させるという順番にしていたので、弦楽器&チェンバロの奏者達は
ずっと舞台上に残り、ピアノソロを聴いて、演奏し、聴いて演奏し・・・
というのを繰り返していました。
個人的には、春夏秋冬とソリストを変えるだけでも変化に富んでいると感じたので、
交互に並べない方が良いと思いましたが、賛否両論あるのでしょうね。
この日は、先日のヒンターフーバー氏とカニーノ氏の他、高橋アキ先生の演奏も
聴くことができました。先生には、小6の頃、半年ほどソルフェージュのご指導を
していただいたことがあり、30余年ぶりにお顔を拝したこととなりました。
この日、素晴らしい熱演を見せてくださったのはヴァイオリニストのマルクス・
ヴォルフ氏でした。ストラディヴァリウスの華やかな音色に負けないパッションを
全開にして、エネルギッシュな夏を表現されていました。
私達家族が滞在していたホテルには、このヴォルフ氏の他、
数名の演奏家も滞在されていたようで、バイキング会場やエレベーターで
遭遇する機会も多くありました。
長くなりましたが、今年もまた充実した夏休み旅行ができたので、
明日からまたレッスン頑張ります。