
③ウィーン楽友協会資料室
ウィーン楽友協会資料室室長のオットー・ビーバ先生の
レクチャーを受けてきました。エレベーターで上の階へ向かい、
一般人は立ち入りできない場所へ。 今回、私が10年ぶりに参加
したウィーン・メロス音楽セミナーは開講して15年ほどになりますが、
こちらでレクチャーを開くのは2度目とのことでした。 その記念すべき
2度目に遭遇することができたのは幸運でした。
ビーバ先生が私達に見せてくださったのは、なんと!モーツァルト、
ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、ブラームスの自筆譜です。
白い手袋をはめ、箱からうやうやしく出されるものの、
ガラスケース越しではなく、目の前にあるのはまさに本物!
先生は、モーツァルトから順番に譜面を見ながら、
作曲家それぞれの作曲のプロセスを説明してくださいました。
中でもおもしろかったのは、シューベルトの譜面です。
彼の死後、友人達が自筆譜を少しでも欲しいと言い、
なんと!譜面を切り刻んで1片ずつ分け合ったといいます。
そのばらばらになった譜面のかけらを、楽友協会では、
これまで地道に収集してきたとか・・・。一番最近見つかった1片は、
オークションにかけられたそうですが、かなりの高値をふっかけられ、
それでもやむなく、ビーバ先生の前任者の方が競り落としたそうです。
楽譜を読む上で大事なのは、残すところあと1片だそうで、
先生は今も、その1片を手にした人が楽友協会を訪れてくれることを
願っているそうです。 まったく気の遠くなるようなお話でした。