まずはピアノに慣れることから始めます。
お子様にもわかりやすい絵本のような教材を使用し、想像力を伸ばしながらピアノを弾いてみます。黒鍵の試し弾きから始め、ドの音でトランポリン、ドとレの音であひるさんの行進、続いてひよこさん、亀さんの行進が登場しますが、この3つは奏法がまったく違います。どんな弾き方をするとこの動物らしくなるかな?と考えながら弾いてみます。
ドとレに続きミが出てくると、明るい調子と暗い調子の聞き分けをします。ミの音を黒鍵に移すだけでずいぶん雰囲気が変わりますね。子供たちは意外にこの悲しいドレミが好きなようです。このように少しずつ音を増やしていき、さまざまな音型を学んでいきます。
前打音など、ピアノを始めたばかりの子供には難しい奏法も出てきますが、付属のCDやクラフトを使いながら、その子のできる範囲で進めていきます。この時点では、弾けなかった音型があっても問題はありません。ピアノと出会う時期にこのような経験をしておくことが、大切なことだと考えています。
また必要に応じて、指の体操なども行います。ピアノを弾く時の手や指の形には、小さい時から気をつけるようにし、できるだけ悪い癖がつかないようにしたいものです。
- 使用教材:
- ミッフィーのぴあの絵本①~③、おんぷの学校①~④、バスティンみんな知ってる!プレリーディング曲集、プレピアノランド他
お子様の様子を見ながら読譜の練習も始めます。
一本線からふよみを始めるので、4~5歳児なら問題ありません。3歳のお子様の場合は、シールを使った補助教材も使用しながら行います。
併せてリズムよみも始め、初級までは必ず毎回のレッスンでリズムとふよみの課題をこなして行きます。声を出して歌うことも大切です。短くて簡単な曲がたくさん載っている教本を使い、音とリズムを読む→歌う→ピアノで弾くという訓練を行います。
どんどん丸をもらって先に進むことで子供たちは自信を持ち、やる気になってくれます。ふよみの力をつけるのにはとにかく数を多くこなすことが必要です。「できる!」と思ったら、家でも自主的に先の課題を見てくるお子様はふよみの力がかなりつきます。
- 使用教材:
- うたとピアノの絵本①~③、4才のリズムとソルフェージュ、バスティン幼児のためのベイシックス・ピアノプリマーA,Bバスティンピアノベイシックス・プリマーレベル、みんなのオルガン・ピアノの本1他
「頭で理解して弾く」大人ならではの学習
大人の初心者には大人用の教本を使用します。五線が省かれ、音名・指使い・リズムが書かれた短い曲で始めます。楽典やコードも並行して学べるようになっているので、「頭で理解して弾く」大人ならではの学習が可能です。基本的に教本1冊で総合的に学べるようになっていますが、必要に応じて他の教材も併用していきます。
- 使用教材:
- バスティン「おとなのピアノ教本BOOK1」、バーナムピアノテクニック導入編、 ラーニングトゥプレイ1他